半導体の歴史と現在

現在、私たちの生活を豊かにする上で、半導体と言う電気を通したり通さなかったりする電子部品が欠かせないものとなっています。
テレビなどでよく「半導体」の単語を耳にしますが、実際はどのようなものなのでしょうか。実際に調べてみました。

半導体とは何か

電子部品の一種である半導体は、ある条件によって電子を通すものを指します。導体や絶縁体などの素材もありますが、それらの違いでわかりやすいものは『バンドキャップ』の幅です。電子の存在することができない領域の広さによって、半導体か導体、絶縁体というものに分かれます。

導体ですと、バンドキャップは存在していません。逆に絶縁体だと電子が移動できないほどの広い領域をもっています。この二つと比べて、半導体は領域の幅が比較的狭くかつ不純物などを混ぜることによって、電子を移動させることができます。

この原理によって、エアコンの湿度センサーや炊飯器の火力制御などの大事な部品の要として半導体が用いられています。テレビやスマートフォンなどの情報通信機器だけではなく、最先端の医療技術や車の制御システムなどにも用いられています。

N型とP型とはなにか

電子部品の半導体を詳しく見ると、N型とP型があります。絶縁体の性質に近い純粋なシリコンやゲルマニウムは、電圧をかけてもほとんど電気は流れません。しかしそこに魚の鱗などの不純物を加えると導体のような性質に変化します。このように、電子を余計にもった不純物が含まれるものをN型半導体、逆に電子が少ないホウ素などの不純物が入ったものをP型半導体となります。N型半導体の「N」はnegativeの略称で、電気のマイナス極を指します。またP型半導体の「P」はpositiveの意味で、電気のプラス極のことを言います。
P型半導体は、正孔と言う電子が足りない穴が電子の代わりに働きます。ですので見かけ上プラスの電子が動き回ります。このN型とP型を接合させることで、「整流作用」と言う電子を一定の方向にしか流さない作用が生まれます。

半導体の研究の今

半導体を更に詳しく見ると、トランジスタと言う増幅またはスイッチを動作させるものがあります。これは半導体の表面における電子的性質を研究する過程で、1947年に初めて発見されました。

ゲルマニウムやシリコンのみを扱った時期は、元素周期表の14族にある元素だけを半導体だと呼称していました。しかし化合物半導体に有機物半導体などが研究されるようになると、半導体の定義は多様化しました。現在では、「何らかの手段を用いて電子の流れを自由に制御することが可能である」性質をもあらゆる物質が、半導体の一般的な定義となります。

1991年に発見されたカーボンナノチューブや2000年にノーベル化学賞の対象になった導電性ポリマーなど、新しく発見されたものが世界中で半導体の素材として研究がされています。